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2015年04月15日

竹竿の製作 【採取した青竹を晒すまで】

青竹を採取して竿として加工するまでに一定期間(1年~3年)
天日に晒しますが、採取から晒すまでにする事を記事に残します。

①採取時期
 竿として使用する竹を採取する場合、竹が水分を吸わなくなる
 11月頃~1月頃が良く、竹の子が生える季節は竹が水分を
 吸ってしまうので、竿として使用するにはあまり適さないと
 聞いたことがあります。
 
②枝払い
  枝を払う場合、剪定ばさみで丁寧に枝を払います。
  ナタなどで切り払うと節までも裂いてしまいますので、ナタの
  使用は禁物です。

  【余談】
  以前、庭に生えている布袋竹を分けて頂こうとお宅に伺い相談
  したところ承諾を頂け、家人が伐採してくれたのですが、枝が
  邪魔になるだろうと枝を切ってくれたのですが、ナタでバッサ
  バッサと切り落としたために節まで切り落としてしまわれ、竿
  としては不向きなものとなってしまったという経験があります。
  親切心でして頂けた事なので、お礼を申し上げて有難く頂戴
  し別の用途として使わせて頂いております。

③切り分け
  長い1本の青竹を火入れ、晒すのは一般の家庭では困難です。
  竿として使用する必要な長さに鋸を使って切り分けます。

④油抜きと汚れ落とし
  青竹は火入れの要領で火入れをし、竹に含まれている油分
  と表皮の汚れを雑巾などで拭き取り、大雑把に曲がりを修正
  します。

  青竹に火を入れると、表皮に油が浮き始め濡れたような状態
  になり、切り口からは蒸気が噴出してきます。
  そのような状態になったら素早く乾いた雑巾で表皮を拭き取り、
  油と汚れを同時に拭き取ります。
  竹が冷めてくると油は拭き取り難くなるので、冷めても尚汚れが
  拭き取れない場合は、もう一度火に当て拭き取ります。
  油を拭き取った竹の表皮は深緑色から若草色に変化します。

  また、この作業の中で大雑把に曲がりを直しておきます。
  青竹は水分を含んで柔らかいので容易に節の曲がりを直せ
  ます。
  ※晒している間に曲がりが出ますが、水分を多く含んでいる
   時に曲がりを直しておくと、極端に大きな曲がりは出難い
   と思います。

⑤晒し
  一定期間(1年~3年)天日に晒しますが、ひな祭りの時期に
  降る雨に当てるとシミや虫食いの原因になるので注意が必要
  と聞いたことがあります。
  私はどんな時でも雨には当たらないようにしています。


  
  





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Posted by 釣りバカけいぞう at 16:31│Comments(2)自作の道具
この記事へのコメント
はじめまして

和竿を作ろうといろいろ調べていて伺いました。

上記の記事で、竹の採集について記載されていらっしゃいますが、
けいぞうさんは、竹の年齢はどのように見分けてらっしゃるのでしょうか?

自分は、ネットなどで年齢の見方を調べているのですが、
時期によって新子の様子も違うため、
いまいち決め手に欠けています。

よろしければ、参考までにアドバイスを頂けませんでしょうか。

よろしくお願いします。
Posted by 紅華蒼蓮 at 2015年10月30日 00:19
紅華蒼蓮さん

はじめまして。

当ブログにお立ち寄り頂きありがとうございます。

ご質問の竹の年齢ですが、残念ながら私も分かりません。

竹桿や節の色、艶、鋸の背で竹を叩いた時の音などから若そうな竹、古そうな竹を感覚的に判断しているような状況です。

葉落ちした小枝の数によってほぼ正確に年齢を判断する事が出来るという文献もありますが、確認してみたことはありません。

余談ですが、東京近圏で矢竹、丸節、真竹、孟宗竹などは何とか自己採取可能ですが、竿として利用出来そうな布袋竹の採取は難しいので布袋竹は竿師の方から購入しています。

お役に立てず申し訳ありません。

紅華蒼蓮さんも和竿作り頑張って下さい。
Posted by 釣りバカけいぞう釣りバカけいぞう at 2015年10月30日 17:43
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