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2014年12月21日

全竹ヘチ竿の製作 【加工作業前の下処理】

①竹磨き
 布袋竹や真竹など男竹に類する竹は採取した青竹の時に荒矯めを行い
 油抜きと表皮の汚れを同時に拭き取り、竹の曲がり直した後に一定期間
 (1年以上)晒します。
 この竹磨きの工程では荒矯めで取りきれなかった節に付着している汚れ
 を取り、竹の表皮の凹凸を表皮を削り取らない程度に滑らかにします。

 ・節に付着している汚れ落とし
  節に付着している黒い汚れは爪楊枝などで丁寧に取り除きます。
  汚れが多い場合はタオルにクレンザーを付け取り除く場合もあります。

 ・表皮の汚れ落とし
  表皮の汚れ落としと同時に漆の喰い付きをよくする為に竹を磨きます。
  ナイロン不織布で竹を上下させ回しながら全体を満遍なく拭く場合と、
  カネヨンのようなクレンザーをタオルに付け同じく竹を上下させ回しながら
  全体を満遍なく拭く場合とあります。
  いずれの場合もゴシゴシ力を入れて擦る事は避け、軽く擦る程度に
  しています。
  ナイロン不織布を使用した場合は、最後に乾いたタオルで削り粉を
  拭き取ります。
  クレンザーを使用した場合、クレンザーには研磨剤のほか洗浄成分が
  含まれている為、固く絞った濡れタオルで水拭きし、乾いたタオルで
  拭き上げます。
  節の凹凸が大きい男竹に類する竹の場合ナイロン不織布を、節の凹凸
  の小さい女竹に類する竹の場合クレンザーを使用することが多いです。

  【女竹に類する竹(矢竹、丸節など)のときクレンザーを使用する理由】
   ・女竹は男竹に比べ節の出っ張りが滑らかなので一気に拭き上げ
    易い。
   ・女竹は比較的表皮が薄くナイロン不織布で擦りすぎて表皮が擦り
    取れることがある。
    特に節の箇所は力が加わり易いので、節の箇所だけが擦れすぎる
    傾向があります。
   ※力加減の問題だけなのでナイロン不織布でも問題ないですが。

  【ナイロン不織布】
   使用済みのものになりますが、下図のようなもので、粗めと細目を
   竹の状態によって使い分けています。
   確か3Mとかで販売しているものだった気がします。
   加工前の下処理(1)

②節の下処理、節磨き
  節の凸箇所を節の尖がりを少し滑らかにする程度に平ヤスリで丁寧に
  削り、削り出した箇所を紙やすりの細目#320位の使い古しで整えます。
  芽の箇所は小刀を使って丁寧に削り出し、紙やすりの細目#320位の
  使い古しで整えます。

    【加工前】       【加工後】
   加工前の下処理(2)加工前の下処理(3)

③竹全体に漆を塗る
  手元と手元上の加工、印籠部の加工に着手する前に素材の汚れ防止の
  為に竹全体に薄く漆を塗ります。







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Posted by 釣りバカけいぞう at 17:25│Comments(0)自作の道具
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