①穂持ち印籠挿げ口側の戸口面、穂先印籠挿げ込み側の戸口面の整形
それぞれの戸口面は継いだときの接地面になるので、互いがぴったり合うわさるよう鉄工平ヤスリ
を使って整形します。
戸口面を下にしてテーブルに乗せて立てたとき、斜めになることなく真っ直ぐ立つように、
また互いの戸口面を合わせてみて曲がらずぴったり合うように丁寧に双方の戸口面を平らにします。
②穂持ち印籠挿げ口、穂先印籠挿げ込みを整形
竹本来の自然な形状をそのまま利用する場合もありますが、今回は正円に近い状態に整形します。
・穂持ち側、穂先側の糸巻き箇所にあたる竹の平らな面を小刀を使って真平らに削ります。
・穂持ち側、穂先側の竹の幅に合うように別の竹の表皮を割り取ります。
・割り取った竹の接着面を小刀を使って真平らに削ります。
・下図のように穂持ち側、穂先側の糸巻き箇所に割り取った竹を木工ボンドで接着します。
しっかり接着させるため、タコ糸をギッチリ巻いて固定し、接着できたら鉄工平ヤスリ、
空砥ぎ紙やすりなどを使って正円に近い状態に整形します。
【接着後の写真】
③穂持ち印籠挿げ口、穂先印籠挿げ込み箇所の糸巻き、漆極め
下図のように絹糸を巻き(図A)、黒漆を塗り(図B)、糸を固定させます。
漆をしっかり乗せるために、極め木(図C)を使い塗り面を挟むようにして竹を回しながら糸に漆を
乗せます。
※私の場合、極め木は竹を縦割りにしたものを自作して使用しています。
図A 図B
図C